人間は正義感に基づくハラスメントも止めろ

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主に、

の​辺りに​ついての​話です。

話の​前提

個人的には、​今回騒動と​なった​案件の​ [[講演]] に​ついては、

アッ……​それ、​今も​昔も​ 本来ならやったら​アカンやつ ……

と​言う​認識ではいますが、​そも​そもの​話 僕は​その話の​場に​居合わせた訳でもなく​ 、​ また​僕が​得た​情報も​ネット経由で​得た​情報しかないので、​どういう​文脈で​どのような​印象を​与える​話であったかに​ついては​知り様が​有りません。

その​ため、​コトの​事案を​正確には​把握し切ってはいないと​言う​意味では​部外者なのですが、​ 今回の​件に​おいても​ハラスメントに​なり得る​行為を​行なってしまった方に、​ [[正義感]] に​基づく​ [[ハラスメント]] を​行なっている​人間が​居るので、​ 今回は​その​辺りを​書きたいと​思います。

人間は​ハラスメントを​やらかした​人間に​ハラスメントを​するのを​止めろ

まぁ先にも​述べた​様に、​今回の​件で​問題と​なった​講演は​明確に​セクシャルハラスメントに​属する​類いの​話であり、​ それ自体が​問題視される​事に​ついては​特に​疑問を​挟む事は​ないのですが、​しかし​だからと​言って​今回の​様に​やらかしてしまった方に​対して、

ソフトウェアエンジニ​ア辞めろ

とか、

こう​言う​人間は、​界隈から​排除されてしかるべきだ

と、​ 暴言を​吐き 、​あまつさえ 失敗を​行ってしまった​人間の​一発​退場を​求める​ と​いう​主張は、​ 僕は​容認出来ません

そも​そも、​こう​言った​ セクシャルハラスメントが​問題視される​本来の​理由 は、​ その​ハラスメントの​対象と​なってしまった​方​々の​尊厳を​損ない、​それ故に​強い​不快感や​自己否定感を​与えるから​ 、と​言うのが​本来の​筋です。

その​ため、​ セクシャルハラスメントも​含め、​あらゆる​ハラスメント行為が​問題と​なる​ のは、​ 人間の​尊厳を​損なうから​ であり、​それ故に、​コミュニティと​して、​ハラスメント行為を​我々は​容認しない、と​厳格に​主張する​ 、​ と​言うのは​大切に​なってくると​思います。

しかし​だからと​言って、​ ハラスメントを​行なってしまった​人間 に​対し、​ そのやらかした方の​尊厳を​損なう様な​ハラスメント的な​対応を​し返す 、と​いう​事は​ 行なっても​良い​事なのでしょうか?

この​辺り、​僕は​ 良く​良く​考え欲しいと​願っては​居る​ のですが、​ 今回の​事案の​様に​一度の​不適切な​行為に​対し、​ 寄って​集って​炎上させてネットで​糾弾と​言う​[[​私刑]]を​行う、​ と​いうのは​ セクシャルハラスメントと​同等 か​ それ以上に​悪質な​ハラスメントではないのか?​ と​僕は​思います。

あなたの​その​強い​怒りや​憤りは​免罪符ではない

そも​そも、​僕は​この​手の​ [[ハラスメント行為]] を​受けられてしまった​方​々が、​ その​行為を​行なった​人間に​強い​怒りや​あるいは​憤りを​覚える、​ と​いうのは​ 否定する​つもりも​ないし、​それを​抑圧する​様な事は​極力慎し​むべきだ 、と​考えている​人間です。

しかし​だからと​言って、​ その​強い​怒りや​憤りに​基づき、​相手を​徹底的に​痛め付けても​良い​モノなのか?​ とも、​こういった​話を​聞く​度に​毎回​思います。

と​言うのも​先にも​述べていますが​ ハラスメントが​問題と​なるのは、​その​ハラスメントが​人間の​尊厳を​損なうから​ である以上、​ その​事を​本当に​考えているのであれば、​ ハラスメントに​ハラスメントを​仕返す と​言う様は​行動は​本来で​あれば​慎し​むべき​行動です。

それは​何故かと​言えば、​ ハラスメントを​行うな!​ と​言っている​自分が、​ その​ハラスメントを​行なってしまった​人間 に​対して​ ハラスメントを​行なっている、​ と​言う​ 自己の​主張と​矛盾した​行動である​ であるからです。

また、​もし ハラスメントを​行なった​人間には​何を​しても​良い 、と​言った​様な​考えを​持っているのであれば、​ それは​ ハラスメントを​恣意的に​選別し、​選別されなかった​ハラスメントは​許容しても​良い と​言った、​ 間​違った​メッセージを​発する​行動ではないのか 、と​僕は​考えています。

また、​ [[アンチハラスメントポリシー]] を​持っている​ [[コミュニティ]] なり [[個人]] なりが、​ あらゆる​ハラスメントを​容認しない、と​言う​姿勢を​持つ事は​大切な​事だ と​思いますが、​ にも​関わらず、​ ハラスメントを​恣意的に​選別する​ と​言った​様な​行為を​取ってしまうと、​ 結局​それは​ 形だけの​アンチハラスメントポリシー であり、​ 実態と​しては​ただの​ ハラスメント再生産ポリシー_ であったり、​ あるいは​ 気に入らない​人間の​粛清ポリシー_ と​成りかねない、と​僕は​危惧しています。

以上

そもそも​今回の​コトの​事案自体、​やらかしてしまった方は​若い​ソフトウェアエンジニアであり、​ おそらく​ そういった​行為 が​ セクシャルハラスメントに​成り得ると​いう​認識を​得るまでの​人生経験が​無かった​ が​故に、​ そういう​発表を​行なってしまったと​言う​ 不幸が​重なった​事案 だと​僕は​思います。

が、​それを​差し引かずとも、​ハラスメント行為に​対して​行なって​良い​ のは​ 強い​怒りや​強い​憤りの​表明まで​ だ、​と​僕は​考えています。

また、​ハラスメントが​起きてしまった​際に、​ 自身の​行なってしまった​行為に​対して、​何が​問題で​あったかを​考えさせる​事も​無く​ 、​ ただ​そういった​人間は​排除すれば​良い 、と​言う​考え方は​ 真に​ハラスメントを​抑止する、と​いう​事を​考えておらず​ 、​ ただ​ 臭い​モノには​蓋を​する​ が​如く、​ 自分に​とって​都合が​悪い​人間を​排除して​粛清の​悦に​入る 、​ と​いう​考え方​その​ものだと​僕は​思うし、​ そういう​考え方に​対してこそ、​僕は​強い​憤りを​覚えます

本当、​こう​言う​類いの​話を​聴く​度に、​毎回​毎回、

その​ [[正義感]] を​振りかざして、​他人を​殴るのは​止めろ

と、​思う様な​事が​毎度の​如く​あるので、​そう​言った​意味では、

アホか!​人間どもは​いい​加減に​しろや!

と、​今回も​また​思ってます。

本当、​この​辺りは​ いい​加減、​止めに​欲しいです

にゃるら(カラクリスタ)

『輝かしい青春』なんて失かった人。
次に備えて待機中。

今は趣味でプログラミングをして
生活しています。