『正しさハラスメント』の正体

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なんか​最近、​『正しさハラスメント』なる​謎の​造語を​見かける​機会が​増えてきていて、​ 元の​原文を​読んでも、​なんか​釈然と​しないので、​その​辺り、​自分の​考えを​整理する​事も​兼ねて、​ 今回の​記事を​書きます。


元記事の​論点の​整理

まず​僕が​元記事を​良く​読んで​思ったのは、​元の​記事自体、

なんか​色々な​文脈が​混ざってるんじゃね?

と​思ったので​論点や​主張を​整理すると、

  1. 初学者に​とって、​物事を​学ぶ為には​成功体験の​積み上げ方や​事を​知る​順序が​ある
  2. そして​初学者を​卒業した​者が、​その​辺りを​すっ飛ばして​アレコレ言うと​初学者の​心が​折れる
  3. 最後に、​間違いの​指摘等で​初学者の​心を​折りに​行く​様な​行いは​『ハラスメント』である

と​いう​感じに​なるかな、とは​思う。

この​整理に​基く​僕の​意見

それで、​先に​挙げた、​ 1 番と​ 2 番に​ついては、​まあ話と​しては、

うん、​まあそうだよね

って​同意は​出来ます。

ただ、​初学者の​心を​折らない​様に​する​ために、​ 技術的内容の​間​違いを​ただす事​その​もの を、

『ハラスメント』と​して​一括りに​してしまう のは、​ _ ちょっと​マズいんじゃないの​_ 、と​僕は​思います。

と​言うのも、​ プログラミングに​限らず 、​ 物事の​初学者 に​対し、

それを​放置すると、​後々​取り返しが​付かなくなる​類いの​コト

が​絡む​失敗や​間違いを​黙認する、と​いうのは、

安全対策や​物事の​取り​決めが​分かってない​内の​無謀な​行為 を​ 放置する​事その​もの

だと​僕は​思うし、​また、​ その​放置を​行なった​結果、​その​影響が​本人は​言うに​及ばず、​ 当人の​負える​責任を​超えた、​第三者にまで​被害を​もたらす可能性が​有るからです。

例えば、​プログラミングと​いう​文脈に​話を​限定すると、

セキュリティ問題 (脆弱性とか​その​辺りの​話)

と​いう​性質の​問題は、​それを​放置すると、​最悪、​ 自身の​管理する​サーバや​ PC が、

第三者への​攻撃への​踏み台と​して​使われたり (DDoS の​ Botnet にて​組込まれてしまう​等) 、

あるいは、​その​システムを​動か​すための​共有リソースを​食い潰して、​ 借りてる​レンタルサーバを​ダウンさせてしまったり、と​いう​問題が​起き得ます。

そして、​そういった​ 安全対策上の​間違いや、​あるいは​誤った​情報 を​ 放置して​蔓延らせてしまう と、​ 今度は、​その​ 誤った​情報に​基いて​誤った​知識を​学んでしまう​初学者が​再生産される​ 、​ と​いう​問題も​起きてきますし、​ また、​その​ 間違いの​情報が​主流 に​なってしまうと、​ それを​訂正する​為に​膨大な​リソースを​誰かが​負う​羽目 に​なり、​ 最悪、​今度は​ その​間​違い​情報に​基く​誤った​セキュリティ対策が​元 で、​ 重大な​セキュリティ侵害 が​起きる、​ と​言う​連鎖が​起きてしまう​可能性も​否定出来なくなります。

その​ため、​そう​言った​ 誤った​セキュリティ対策方​法 の​様な、

安全管理上、​支障が​出る​情報 は、​ _​ 早め早めに​注意喚起しなければならない​_ し、

また、​そう​言った​誤った​方​法論を​使っている​初学者には、​その​点を​指摘しなければならない、と​僕は​思います。

ただし『正しさ』に​基く​ハラスメントは​存在する

先にも​述べた​通り、

安全対策上の​間違いや​誤り は、​ 早め早めに​その​指摘を​する​必要が​ある

と​僕は​思いますし、​また​これを​『正しさハラスメント』とか​言って​否定してしまうのは​問題が​有る、​ と​僕は​考えています。

しかしながら、かと​言って、

『正しさ』に​基く​ ハラスメント は​存在しない?

と​言われてしまうと、​これは、

否、​断じで​否

である、と​僕は​思います。

と​言うのも、​ぶっちゃけ​去年ぐらいに​何故か​発明された

『ポリコレ棒』

なる、

何が​どうなってるんだってばよ……

みたいな​言葉が​有りますが、​これって​要するに、

『ポリティカル・コネクトレス (政治的な​正しさ)』と​いう​考え方​ に​基き、​ その​ 考え方に​反する​考え方を​する​者に​対し、​排除や​糾弾を​する​ と​いう​ 『ハラスメント (嫌がらせ等)』を​揶揄した​呼び名

な訳ですよ。​ で、​そう​言う、

『 (誰かに​取っての​) 正しさ』 に​ 背く​者を​攻撃する

と​言う​意味での​ 『正しさハラスメント』は​有る​ だろうし、​それが​最初の​方で​取り上げた、

間違いの​指摘等で​初学者の​心を​折りに​行く​様な​行い でも、

それが​ 起きている​可能性は​十二分に​有るんじゃないか 、と​僕は​思います。

以上

なんか​これ書いてたら​結構​長くなった。

それで、​まあ​最終的に​言いたい事を​三つぐらいに​まとめると、

  1. _ 技術的な​誤りの​指摘の​すべて​_ を​ _ ハラスメント扱い​_ するのは​ _ 如何な​モノ_ か、とは​思う​ものの
  2. かと​言って​ _ 技術的誤りの​指摘_ に​ _ ハラスメントが​混入している​可能性は​否定出来ない​_ ので
  3. _ 技術的な​誤りを​指摘する​際_ には、​各位 _ 相手に​敬意を​以って​行いましょう​_

と​言う​感じに​なりますかね。

ま、

何が​ハラスメント で​ 何が​ハラスメントではない​ か

と​いうのは、

それを​指摘する​側が、​指摘される​側に​敬意を​払っているか​否か

で、​区別出来るかなぁ、とは​個人的には​思いますが、​ この​相手に​対する​敬意の​払い方は、​本当、​人に​よりけりだと​思うので、​ まあ、​コミュニケーションって​難しいですね。​はい。

にゃるら(カラクリスタ)

『輝かしい青春』なんて失かった人。
次に備えて待機中。

今は趣味でプログラミングをして
生活しています。