概要: だからと言って、ヘイトスピーチを野放しにして良いとは僕は考えてはいません
誕生日の前日に何書いてるんだって話ですが、とりあえずなんとなく書きたくなったので、
- 僕が『ヘイトスピーチ規制』について思っている事の雑感
を、自身の考えを整理する意味でも書いておきます。
1. 『ヘイトスピーチ規制』は、何をどう足掻こうとも、『ヘイトスピーカー』に対する『言論弾圧』的である、という事は否定できないのではないか?
まず最初に思った事がこれ。
ま、僕個人としては、
いわゆる『ヘイトスピーチ』の類については、 有害なのは確かである
と思っていて、それに対する法整備を行うのも、別に否定する立場ではないんだけれども、 ただ、なんだろう、
- 『ヘイトスピーチ』規制
っていうのは、何をどう足掻こうと、
ある種の、言論規制、あるいは弾圧的な行為ではないか?
と僕は思うんですよね。
というのも、これは 規制される側 から見れば割と簡単な話で、ヘイトスピーカーから見れば、
ヘイトスピーチに関して 言えば、自身の言論の自由、表現の自由などの基本的人権を制限されるだし、
これに刑事罰がつくのであれば、まさに ヘイトスピーカーにとっては 、言論弾圧他ならないのでは? と僕は思う。
まあ、だからと言って、
ヘイトスピーチの類を放置する、というはいかがなものか
と僕も思うし、
ヘイトスピーチに対して、ある一定の規制は必要なのではないか?
というのも理解できるんだけれども、だからと言って、
『ヘイトスピーチ規制』は、ある種の『言論規制、言論弾圧』的である
というのは否定してはダメだと思うし、議員先生方がこれに対し法整備を行う、 あるいは、有志が議員先生方に対して、規制を行うようロビイングなりで働きかけるにしても、 上記の点については、ごまかしたり、目を背けてはならない、と僕は思います。
んで次。
2. 『手綱』なき『ヘイトスピーチ規制』は、市井の人々への言論弾圧の道具と化す
まーこれも前節で述べた、
『ヘイトスピーチ規制』は、ある種の『言論規制、言論弾圧』的である
と関連する事なんだけれども、もし仮に ヘイトスピーチ規制 を法整備するとなったとして、 その時に、おそらくは、
ヘイトスピーチ と _そうでないモノ _ の 線引き は、 どこまで行うのか
という事や、
_ヘイトスピーチを行った者_ への刑事罰は、どのような重さにするのか
などが、問題になってくると思います。
特に、先に述べた通り、 ヘイトスピーチ規制 が、ある種の言論弾圧的な側面を持つ以上、
ヘイトスピーチ と _そうでないモノ _ の 線引き は、 どこまで行うのか
というコトの見定めを誤り、下手を打った法整備などがされると、 ヘイトスピーチ規制法が、
ヘイトスピーチ規制 の名を借りた、 市井の人々への言論弾圧法
になるのではないか、と僕は懸念しています。
というのも、かつてエロゲ規制問題などで、
『(男性向け)成人向けゲーム』 は女性全体に対する性差別だ!
とか主張する団体があったような覚えがあるんですが、この類の言論を加工すると、
『(男性向け)ポルノ(創作、実写問わず)』は女性全体に対するヘイトスピーチだ! 関係者を全員逮捕しろ!
とか言ってくる団体とか出現するのは当然のように考えられるし、逆に、
『「(男性向け)ポルノ(創作、実写問わず)」は女性全体に対するヘイススピーチだ!』という主張は、 我々ポルノ業界(創作、実写問わず)に対する偏見に基づくヘイトスピーチだ! 奴らこそを逮捕しろ!
というカウンターな主張も出てくると考えられる訳で、この手の、
- 立場や立ち位置によって、見方、主張が変わる問題
において、
どこからどこまで を _ ヘイトスピーチとするか?_
という事柄については、
そう簡単に線引きできるモノではない
と僕は思います。
で、先の例はエロゲ規制問題について言及しましたが、これがもし、
- 国の行先を決める、重要な政策への決定
や、
- 国民でも意見が別れるような、非常にセンシティブな問題
において、
◯◯ という意見はヘイトスピーチだ! 奴らを逮捕しろ!
というような主張が乱発されたり、あるは、為政者が自己の都合の良いように、
◯◯ という意見は、ヘイトスピーチである! 全員逮捕だ!
とか行いだしたら、もはやこれが民主主義の危機になっちまう訳で、 まあそういった意味合いでも、
手綱や楔なきヘイトスピーチ規制 は、 _ 大変危険_ である
と僕は思います。
で、最後。
3. 『ヘイトスピーチ』は確かに有害だ。しかし、だからと言ってそれに対し安易な法整備を行うべきではなく、法規制する場合には乱用への抑止力を十二分に盛り込むべきである。
と僕は思います。
まあ、僕の ヘイトスピーチ規制 について思っていることや考えていることって、
- _ ヘイトスピーチ規制_ は、どう足掻こうと、 _ それ自体が言論弾圧的な性質を持つ_
- それ故、 _ 安易な法規制_ を行えば 、 間違いなく _ 言論潰しの道具_ になってしまう
- そのため、 _ 法規制する際には、乱用への抑止力を十二分に盛り込むべき_ ではないか?
という感じですね。
まーぶっちゃけ 2015 年 2 月 27 日現在の今の政権のあり方とか見ていると、
ヘイトスピーチ規制 に限らず、この手の線引きが難しい問題への規制について、
下手にワイルドカード的な法案とか作らせると危険なんじゃ……、と僕は思っています。
というかだいたい自民党の改憲案とか、どう考えも 民主主義国家のソレではない ので、 その辺りの性質から言っても、こういう線引きが難しいような領域の規制は下手にさせるべきではないのではないか、 と僕は思いますね。っていうか、今の安倍政権って、それ自体が、ヘイトスピーチ煽ってるような感じですから。
ただ、だからと言って、
ヘイトスピーチ本などが本屋とかでのさばってる現状を、果たして放置しても良いのか?
っていう問題も一方にもあると思うので、その辺り微妙な感じではある、と僕は思います。
以上
とりあえず、現時点で、
- 僕が『ヘイトスピーチ規制』について思っていたり感じていたりするコト
はそんな感じですかね。
まあ僕もヘイトスピーチとか聴かされるとそれなりには不愉快だし、あと、学校に通っている子供達や、 あるいは立場の弱い人たちがヘイトスピーチによって実害を被るのも問題だろう、とは思うので、 そのあたりを抑止する意味でも、ある一定の取り締まりは必要性はある、とは思いますが、 だからと言って、言論弾圧的な性質のある法規制を、十分な議論を尽くさず、 安易に成立させてしまうのは、かえって危険なのではないか、とも思うので、 その辺りについては、事を慎重に進めるべきではないか、と僕は思いますね。
あと、特に今の日本政府の動きとか見てるに、どうにも雲行きが怪しい感じなので、 その辺り、この人たちに国の行く末左右させて大丈夫なのか、とも感じているんですが、 野党とかほぼアテにならん感じで、ぶっちゃけ頼りないので、その辺りマジでなんとかならんのか、 とも思っていたりもしますが。まあ、多分ならないんだろうな。
ま、そんな愚痴言ってもしゃーないですが、とりあえず、 こういう線引きが本当にセンシティブにならざるを得ない領域への規制に対しては、 安易な規制を乱発せず、十二分に考え抜いた法整備を行って欲しいなぁ、と僕は考えています。
という事で、今日ふっと書きたくなった事は以上です。終わります。まる
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