とりあえず、今回の PC 遠隔操作事件は、片山被告が犯人だった、というコトでオチがつきそうだけれども、今回の事件は様々な問題を孕んでいたと思うので、その辺りの指摘を書いておく。
1. 「推定有罪」に基づき報道局がリーク報道を行い、あるいは捜査当局が強引な捜査を用い、かつ裁判所がそれを追認するという事態は、もはや民主主義国家としてのあり方ではなく、中世の魔女狩りに狂乱した時代そのものである
僕は Twitter で、
と言うことをつぶやいていたんだけど、それについてもう少し詳しく言っておく。
今回の事件では、結局の所、片山被告に皆がだまされていて、彼の弁護団すらそれに欺かれていた訳だけれども、今回の事件で、片山被告が本当の真犯人だったからと言って、
片山被告が本当に真犯人なのか?
と疑問を抱いていた人に対し、
それみたことか!
というのは、
コトの重大さを分かっていない、阿呆のするコト
だと思う。
というのも、 それみたことか 、って言ってる人は忘れてるのかもしれないけど、今回の事件、 捜査当局が「推定有罪」で強引な自白を取り、4 件も冤罪を発生させている のは事実な訳で、そういう、 終わりよければすべて良し で済ませられる話ではない、と僕は思う。
さらに言えば、今回の事件において、 人々を冤罪に陥れた のは、片山被告だった訳だけど、 実際に 4 件もの冤罪を作り出したのは、強引な自白を取った捜査当局と、それを追認した裁判所である というのは、揺るがしようのない事実な訳で、その、
- 強引な自白を取り、かつそれを追認して人々を冤罪に導く司法
を放置したり、あるいはそれを肯定することは、
- 日本という国は、中世の魔女狩りに狂乱した時代のそれである
と、世界中に宣伝するようなモノだと僕は思うし、また、それを改善というか修正する方向に日本の司法を向かわせなければ、 冤罪事件はなくならないだろうし、また、強引な捜査手法がまかり通る、中世のような司法環境から脱却できない、と僕は思います。
2. 今回の事件は、片山被告が愉快犯であったが故に事件が発覚し、立件までこぎ着けたが、もしこれが日本という国家や社会の破壊を目的としたサイバーテロやサイバー攻撃だった場合、捜査当局はなす術もなく、翻弄されるままに終わっていた可能性があり、これは国家の安全保障上、重大な危機である
と僕は思う。
というか、これも Twitter で、
というコトをつぶやいていたんだけど、はっきり言ってさ、今回の PC 遠隔操作事件、片山被告が間抜けなコトを行ったが故にしっぽをなんとかつかみ取れたんだろうけど、もしこれ犯人が、間抜けた片山被告じゃなかったら、 捜査当局はサイバー犯罪を行った人間に翻弄されるがまま、なす術もなく愚弄され続けられていた 、という可能性もある、と僕は思っていて、これは、
- 国家や社会の安全保障上の、 重大な危機である
と思うんですよね。
で、なぜそう思ったか、って言うと、これはもう、
- 捜査当局の サイバー関係の捜査能力 が なさすぎる
と感じるのと、あとは、
常識的に考えてあり得いない行為 を 無理矢理自白させている
という点。
というか僕はこれ本当に心配してるんだけど、今回の事件では、 捜査当局が、サイバー事案に対して相当に無力である というコトが露呈していて、これはもう、 捜査当局の脆弱性 であり、もしこの状態で仮にサイバー上で有事でも起ころうモノなら、 本当になす術もなく 、
やられたい放題されてコトが終わった 、みたいになりかねない、と僕は思ってる。
なので、頼むから捜査当局はもうちょっとサイバー犯罪の専門知識を深めるなど、対策を行ってほしいと思ってます。
3. 最後に、片山被告の犯行理由はおそらく、「なんとなくやれそうなのでやった」というコトの以上でも以下でもないのではないか
と、僕は感じています。
この辺り、大多数の人は、
なぜこのような犯行に及んだのか理解できない
と感じているんだろうけれども、たぶん彼に取って、今回の事件を起こした動機、というのは、
あ、これ出来そうだからやってみよう
という理由でしかない、と僕は思う。
この辺りの僕の直感は非常に説明しづらいんだけど、僕は彼に、
- なんらかの器質性の疾患=脳の機能障害があるのではないか
と感じていて、たぶんそれが、彼の狡猾さとか間抜けさとか、あるいは幼さにつながっているのではないか、と思う。
まあこの辺りはきちんと精神鑑定してもらわないと分からないだろうけど、それでも確かに言えるのは、彼がおそらく、
- 「良識が働かない」という自分を制御する術を習得できていなかった
というのが、今回の犯罪を行った、根っこにある根本の問題ではないかなーと思ってます。
あと今回の片山被告には前科があって、一回服役しているはずなんだけど、それでもなお彼の反社会的行動が改まらなかった、というのは、彼の最初の服役そのものが、彼に対して有効ではなかった=失敗として終わっていた、というコトなのではないかな、と僕は思います。
なのでまあその辺りを含め、
- 罪を犯した人の更生教育のあり方
も、一度見直した方がいいのでは? と僕は思います。
というコトで以上です。
まあ久しぶりに結構長い記事を書いてましたが、だいたい今回の事件で思ったり感じたコトは以上です。
まあ正直に言って、今回の事件は、捜査当局の脆弱性を浮き彫りにした、という点で、かなりマズかったと思おうし、また片山被告に踊らされて 4 件もの冤罪を生んだ、というコト自体が、捜査当局や裁判所のやり方のマズさを改めて認識させた事件だった、と思います。
まあまだ裁判も終わってないし、あと取り調べも再開してると思うので、細かいところは色々とまだ発展はあるんだろうけれども、捜査当局や、あるいは裁判所が彼に踊らされるままに 4 件もの冤罪を生み出した、という点に対しては、真摯に対応してほしいなぁ、と僕は思います。
というワケでまあ、本日は以上です。終わります。