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「輝かしい青春」なんて失かった人のブログ

TPPによる著作権侵害非親告罪化と、法定損害賠償金制度導入によって創作文化は破滅するか

この記事を書くきっかけはこの辺り。

https://www.tumblr.com/kenakamatsu/44592778197/%E3%83%9B%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AF%E6%80%96%E3%81%84%EF%BD%94%EF%BD%90%EF%BD%90-%E9%9D%9E%E8%A6%AA%E5%91%8A%E7%BD%AA%E5%8C%96%E3%81%A7%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%BC%AB%E7%94%BB%E7%95%8C%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%AA%E3%82%8B
★ ホントは怖いTPP ・・・「非・親告罪化」で日本の漫画界はどうなる? | 赤松健の連絡帳


端的に言って、もし仮に TPP 参加によって著作権侵害非親告罪化された場合、

  1. 二次創作における侵害行為 消極的容認 不可能 となり
  2. ファンイラスト、パロディ、リスペクト、オマージュと言った行為が 犯罪化 され
  3. 著作権者の意思に関係なく 警察の意向の赴くまま
  4. 創作者が摘発されうる

という事態となります。

なぜこうなるかっていうと、

  1. 現行の著作権法では、 二次創作の公開は原作著作権者の許可が必要
  2. 著作権者の許可なく二次創作を公開する行為は 犯罪であり
  3. 現在この行為が摘発されないのは、すべて 親告罪であるから

というのがその理由です。

まあ人によっては、

  • えっ、二次創作イラストのせるの犯罪だったの?

とか

  • ブログで小説家コラムのパロディ取り入れてるけど、それもダメなの?

とか思われるかもしれませんが、現行法の著作権法では、

二次創作の公開 には、 原作著作権者の許可がいる

ということになってます。

で、重ねて言いますが、これがグレーゾーンとか言われている理由は、

親告罪著作権者の申し立てが必要

となっているからです。

そして、この

親告罪非親告罪化する

というのは、

著作権者の申し立てを必要とせず

著作権侵害を摘発できるようになる

ということなので、

  1. 著作権侵害 親告罪非親告罪 になると
  2. 曖昧なグレーゾン → 自動的に真っ黒

となります。


んで、僕の意見としては、

  1. ファンイラスト
  2. パロディ
  3. リスペクト
  4. オマージュ

と言ったような行為が、

犯罪化される

ということには、

大 反 対 !

です。さらに言えば僕は、

  1. 日本の豊な創作文化を保護・維持するため
  2. 著作権者の権利 制限してでも
  3. 法的な 二次創作の積極的容認を行っていくべきだ

と思ってます。

っていうかですね、ちょっとでも創作文化をかじった人ならわかると思いますが、 小説とかでも西尾維新先生が登場人物にジョジョの台詞を言わせたり、 あるいはアニメとかでタイトルに既存作品のパロディをやってたり、 そもそも俺のメインブログのブログ名はクビキリサイクルのもじりで、 かつ俺の nick は新本格魔法少女りすかのりすかの呪文からとってきたやつだし、 そもそもそのりすかの元ネタがクトゥルフでだったり、

這い寄れ! にゃる子さんとかパロディの固まりじゃねぇか!どうすんだアレ!

という感じなのでございますよ。

さらに言えば音楽シーンでは、既存作曲家をリスペクトして作曲したり、 あるいはちょっと生い話で、あの曲っぽく作ってよ! とかあったり、 そもコピーバンドとかアレって著作権的にどうなってるの? とか色々あります。

さらにさらに、著作権侵害非親告罪化される、というのは、

ダウンロード違法化 にも 適用される

わけでして、前に僕が、

http://diary.nyarla.net/2012/11/02/1著作権侵害非親告罪化 + ダウンロード違法化の全面化が成された場合の考察

で書いたように、もし仮に、

  1. 著作権侵害非親告罪化され
  2. ダウンロード違法化が、無条件に全著作権侵害に適用されたら
  3. 二次創作を(Web ブラウザで)みただけで摘発される!

ということになりかねないワケです。 ちなみにこの辺りの理論展開は上記記事をみてください。 結構わかりやすく書いてあると思います。自画自賛だけど。


ちょっと興奮してきたので一旦休憩。


ちなみにですが、

  • 法定損害賠償金制度

が、著作権侵害にできちゃった場合、 多分というか、間違いなく、

著作権ゴロ

が発生すると思います。 外国だとパテントトロールとか言われる類いのモノが。

パテントトロールにしても著作権ゴロにしても、 なんでこういうのが出てくるか、というと、 端的にって儲かるからです。毟れるからです。 そりゃもうがっぽりと。たんまり毟って大もうけなわけです。

で、もし、著作権侵害非親告罪化と、 法定損害賠償制度が併用して導入されると、 著作権扱うところは、常に、

  1. トロールどもに狙われないか
  2. 著作権侵害だといちゃもんつけられたあげくムショにぶち込まれやしないか

という

重大なリスク

を背負わされることとなります。

特に出版社界隈なんかだと、最近の風呂漫画騒動に然り、 契約書がなかったりとか、モノが出たあとで契約書作って揉めたりとか、 そういうことをなあななでしょっちゅうやってるので、 そりゃもう

会社が潰れるか否かの危機

を迎える可能性が高くなるんじゃねーの? とか思います。

あと、例えば漫画家さんとか小説家さんとかで、 契約とかの加減で表立って二次創作は許可できないけど、 こそっとやってる分にはいいんじゃない、 とか思っていたとしても、

  1. 著作権侵害非親告罪
  2. 法定賠償金制度

の二つがあると、

  1. 自分の作品の二次創作が摘発され
  2. かつ、多額の法定賠償金が科される

という、何が悲しくで自分のファンの首を絞めなアカンのか、 という事態にもつながってくると思います。


まとめ。

とりあえず、

  1. 著作権侵害非親告罪化はヤバい
  2. 法定賠償金も場合によってはヤバい
  3. 今から積極的に動かないとヤバい

という感じでしょうか。

ちなみにですが、こういう政治とか社会に絡む活動をするときは、

  1. ネットで群れない
  2. パニックを起こさない
  3. 最前線の足を引っ張らない

ことが重要になってきます。

この辺り、結構前に、表現規制問題関連で、

http://diary.nyarla.net/2010/11/24/1表現規制反対活動を行う上での五箇条

という記事を書いているので、よかったら読んでおいてください。 まあ問題となってるネタは違いますが、 活動する上での注意点は同じだと思いますんで。

というわけで、とりあえず今日書きたくなったことは以上。

悪いようにコトが進みませんように。

FIXME