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カラクリスタ ノート

『輝かしい青春』なんて失かった方の
『にゃるら』のまとめ記事的なノートです。

なおインターネットコンテンツと化した『にゃるら』さんとは別の個体です。

Wine VST Bridge

とは?

  • Windows 用 VST を Linux の DAW で使える様にするヤツ
  • Windows 用 VST を動かす際には Wine を用いる
  • VST Bridge によってはプラグインが動いたり動かなかったりする

実装の一覧

なお順不同です。

LinVST

osxmidi/LinVst: Linux Windows vst wrapper/bridge

Linux Windows vst wrapper/bridge.

https://github.com/osxmidi/LinVst

今のところ一番メジャーなヤツ。

LinVST-X と言う派生があったり VST3 (LinVST3・LinVST3-X)に対応したヤツもあったりと色々と使える様にはなっているが、 ソースコードは魔境と化しており手軽に修正や自分だけのパッチを当てて運用などがし辛い。

あとプラグインによっては Bitwig Studio と非常に相性が悪く、 Carla などでは読み込めるのに Bitwig Studio で読み込むと GUI が固まる、と言うことも起きたりする。 (ちなみにこれは Bitwig Stduio と LinVST の相性問題らしい)

yabridge

robbert-vdh/yabridge: Yet Another VST bridge, run Windows VST2 plugins under Linux

Yet Another VST bridge, run Windows VST2 plugins under Linux

https://github.com/robbert-vdh/yabridge

最近(2020-04)でもかなり活発に開発が行われていて、なおかつソースコードも綺麗な Wine VST Bridge。 そのため自分でパッチを当てて運用すると言う事が非常にし易い。なお自分の中での注目株でもあったりする。

最近になって作られた新しい VST Bridge ではあるためほぼ無名に近いが、 実装方針としては速度よりも正確に動くこと、メンテのし易さを優先しており、 そう言った面でもソースコードでの処理が LinVST よりも追い易い。

ただしモノ自体が出来たてで歴史が浅い分、他の VST Bridge では動いたりするプラグインも、 yabridge では正常に動作しないと言った場合もあります。

Airwave

psycha0s/airwave: Airwave is a WINE-based VST bridge, that allows for the use of Windows 32- and 64-bit VST 2.4 audio plugins with Linux VST hosts

Airwave is a WINE-based VST bridge, that allows for the use of Windows...

https://github.com/psycha0s/airwave

非常に歴史のある VST Bridge 。たぶん Wine VST Bridge の中ではかなりの古参に入る。

大体の VST が動くてあろうと思われるものの、 なにせ実装された時期が古く、 最近もほぼメンテされてないっぽいのでその辺りはあんまり期待が出来ない。

ただし実装が古い分、古い VST を動かすのには苦労しないため、 私は主に 32bit plugin を動かすのに使ってます。

Carla

falkTX/Carla: Audio plugin host

Audio plugin host.

https://github.com/falkTX/Carla

Wine VST Bridge と言うよりかは VST など Audio Plugin の Host であり、 その中に Jack Application などとして Windows VST を Wine で動かすための Bridge が存在する、 と言うおもむきのソフトウェア。

基本的には Carla は単独で動き(無論 Jack Audio Connection Kit などが必要な場合もある) 他の Wine VST Bridge のテスト用環境としても使えるソフトウェアだが、 Wine で Windows VST を動かすためには追加パッケージのインストールが必要だったりするため、 その辺りが若干面倒ではある。

また Carla 内蔵の VST Bridge では読み込めない Windows VST が存在したりする場合もあったり(他では読み込める)、 あと DAW との連携が若干面倒であったりするため、自分はテスト用環境として使ってるにとどまってます。

Wine VST Bridge はどれを使うのが良いか

実際のところ Windows VST が問題なく動くかどうかは使っている Windows VST や Linux DAW にも依るんですが、 ある Wine VST Plugin では動作しない VST Plugin でも他の VST Bridge を使うと動く、ということがザラにあるため、 一概にどれを使っておけば良いとは言えない感じです。

また参考までに自分が Windows VST を Wine で動かす時に試行錯誤する順番を上げておくと:

  • yabridge を最初に試す
  • 次に yabridge がダメなら LinVST を試す
  • それでもダメなら Carla を試す
  • 最終的にどれもダメならスッパリを諦める

と言う感じになります。 (なお Airwave は 32bit プラグインだけに対してしか使ってないため、この試行錯誤の順には含んでいない)

そして最後に一応言っておくと Wine VST Bridge を使っているからと言って、 すべてのプラグインが正常に動くかと言うとそうでもなく、モノによってはインストール自体が困難であったり、 あるいはインストールは出来ても Wine ではそもそも動作しないプラグインも存在しています、

そのため Wine VST Bridge で動かす前提でプラグインなどを購入する際には、 出来る限りトライアルで動くかどうか確認してからモノを購入する様にしないと、 結果としてカネだけ使って動かないプラグインを買ったと言う事になったりします。

以上

ちなみに自分が使ってるプラグインの中で KORG Gadgets のプラグインだけは Bitwig Studio との相性問題が出ており、 LinVST や yabridge でもそのままでは動かないんですが、 yabridge に audioMasterProcessEvents を無視させるパッチを書いたところ、 一応は動く様にはなっています。(ただこのパッチは未だ公開してない)

また KORG Gadgets のプラグインは音などがなっている状態でプラグインを Unload するとプラグインがクラッシュしたりするため、 完全には安定しているとは言い難く、また audioMasterProcessEvents を無視させて本当に大丈夫なのかどうか良く分からない、 と言う面もあって yabridge 側には Pull Request などは未だ行なっていません。

それと KORG Gadgets は商用プラグインでありトライアルも特に無いっぽいため、 気軽に直してくれ〜と yabridge の開発者の方にも Issue を投げ辛いので、 一応今のところは自分の環境で使うにとどまっていますね。はい。