カラクリスタ

『輝かしい青春』なんて失かったヒトのブログ

ここの所の企業の仮想通貨関連技術への参入について思うコト

ここの所、

○○という企業が、仮想通貨関連技術へ参入しようとしているらしい

というニュースを多く見聞きする事が増えてきていて、

あー、はいはい、またですか

みたく、個人的には思っているのですが、そういったニュースを見聞きするたび、

あーでも、この会社、 P2P でソレを実現する意味ってあるんかいな

みたいなコトを良く思うので、今日はその辺り、一度書き出したいと思います。

プロプライエタリな仮想通貨は、ただの自家製ポイント機能でしかない

まず最初に思うのは、仮想通貨関技術について、それがオープンソースではなく、 プロプライエタリな商業技術になるのであれば、それは単なる、

我が社の考えた最強のポイントサービス

でしかない、と僕は考えています。

と言うか、まぁ分散したノード間で、強い整合性を持つトランザクションデータを扱う、 というユースケースであれば、Blockchain の亜種を使う、という技術選択は悪くはないと思うのですが、 それを 仮想通貨 (と言うか CryptoCurrency ) と言ってしまうのは、ちょっと言葉の選択が間違ってるだろう、 と思っています。

と言うのも、Blockchain をバックエンドに据えていたとしても、そういう、自社内でしか使わない、あるいは、 自社ノード間での通信しか行なわない Blockchain 技術は、つまるところ Riak とか etcd とかと同じく Server-side P2P を用いるミドルウェアに過ぎず、 SQL を解釈するバックエンドに、MySQL 使うか MariaDB 使うか、はたまた Postgres 使うか、みたいな違いでしかない、と僕は考えているからです。

そして、そういったミドルウェアの違いで、仮想通貨と言ったり言わなかったりするのは、 なんと言うか、ただの看板の付け替えでしかなく、結局のところ、そういうのは、

より効率の良いポイントサービスを作りましたよ

と言っているに過ぎず、

それP2P で作りました、と本当に言う必要あるの? ただの技術アピールじゃね?

と、僕は思うし、Bitcoin が最初に実現しようとした、 非中央集権化した通貨構想 、とか、 あんまり考えられてないんじゃないかなーソレ、と僕は思います。

市場を囲い込むハズの企業が、その反対の P2P 作るのって矛盾してない?

そして次に思うのは、市場を囲い込んだ方がより利益が上げられるハズの企業が、 その反対の、市場を無きモノにするかもしれない Client-side を巻き込んだ P2P を作る、 と言うのは、なんと言うか、矛盾してない? と僕は思っています。

と言うのも、これがまだ、Server-side P2P を使う ミドルウェアを作る、と言うのなら、 それはそれで話は分かるのですが、小さなベンチャーなりスタートアップなりが、 市場を引っくり返す目的で Client-side P2P に手を出すならまだしも、それ以外の、 普通に地位がある企業なりが、今の地位を破壊するかもしれない Client-side P2P に手を出すのって、 なんて言うかリスキーじゃない? と僕は考えています。

ただ、とは言え、そういう市場を引っくり返す技術が出るまえに、自社でも対抗出来るよう、 P2P 関連技術を研究する、というなら、まぁ理に叶っている、とは、僕も思うんですが、 やっぱり Client-side P2P って市場を破壊する可能性もあるし、あと、 他者の著作物が絡む Client-side P2P を作ってしまうと、下手を打てば、 悪名高いファイル共有 P2P ソフトウェアと同じ、著作権侵害問題に首を突っ込む事になるし、 それが営利事業者によって開発されているとなれば、まぁ賠償訴訟とかの問題も引き起すよね、と僕は考えています。

あとさ、Web サービス開発などで、中央集権的なインフラ構造を作ってる会社が、 非中央集権型のインフラ構造を持つサービスなりを作る、と言うの、自社サービスなどから、 自らの決定権を手放す事になる、と言うコトを、本当に分かってやってるのかなぁ、 と、僕は若干疑問に思ってます。ま、分かってて行なっているなら、まぁ止めはしないですけれども。

CryptoCurrency が本来目指したモノ

この辺り僕としては、

もはや Bitcoin などは、既存の中央集権とは別の中央集権に囚われている

と考えていて、今の仮想通貨ブームでは、一番最初の、

非中央集権的な、分散された通貨機構を作る

と言う様な、本当に出来るのか分からないけれども、それに挑戦する価値はある 、 と言った、理念とか理想とか、そういうのが全部すっ飛んでるよね……と思ってます。

ま、僕は以前から P2P を実装する事に対して興味があり、今でもそういうコトへの興味関心は退いていないのですが、 それにしたって、今の仮想通貨ブーム (と言うかバブル)って、P2P 技術が P2P 技術である意味が無いのでは…… と、 思う事が多々あるので、一番最初の理念とか理想とか、思い出してくれよ〜 と、個人的には思ってます。

と言うか、 P2P 技術って、昔はそういう金儲け万歳! みたいな流れとは、ちょっと別の方向にあった気がするんだけど、 今は、そっち方に食われちゃってる気がしているので、その辺りが個人的には残念です。

また、そう言った、非中央集権とか、あるいは、真に分散された機構を持つ何かしらの技術って、 今のネット上の情報を見ても、今一つアングラな用途に使われがちで、そちらに引っ張られてる感があるので、 そういうのも、表立って行動できる、アングラ色を排除したモノも有っても良いのにな……と、個人的には思っています。はい

以上

ま、話としてはそういう感じで、今回の話をまとめると、

  1. OSS ではない仮想通貨は、ただの自家製ポイントサービスでしかない
  2. Client-side P2P に企業が手を出すのは、矛盾している感がある
  3. 理念や理想ある P2P 技術が、アングラ方面に引っ張られがちなのは残念

という感じになりますね。はい

ま、僕の場合、いくら P2P 技術に興味が有る、とは言っても、流石にアングラ方面にしか使えない様なモノは、 技術的には興味が有っても、倫理的には作ったらアカンやろ、と思っているし、そういった方面には手を出すつもりは無いんですが、 P2P 技術全般で、それが Client-side のソフトウェアであれば、そういう負の側面も持つ事は考えざるを得ないんで、 その辺り難しいと言うか、どう折り合い付けるかなぁ、とか、個人的には思ってますね。

そして、P2P 技術に参入するのであれば、その辺りの、 P2P ソフトウェアが持ち得る負の側面 も意識した上で、 その手の技術に参入して欲しいよなぁ、と個人的に考えています。さすがに第二の Winny 事件とかは起きて欲しくないからね。 アレで国内の P2P 技術への悪影響って、無視できない状態になりましたし。今でも、P2P 関連技術の日本語情報って少ないですからね。


と言う事で、本日は以上です。はい